エフェクターの種類や効果
エフェクターとは?
音楽の楽曲制作において、原音に対して音響的な効果(エフェクト(英:effect))を与え、原音とは異なった音に変化させる機材/機器の事をエフェクターと言います。
規格の決まっているラックに収められるラックマウント型や、ミキサーやギターアンプなどに内蔵されているもの、ギタリスト等の演奏者が足元でコントロール出来るように小型化したコンパクトエフェクター(ペダル、ストンプとも呼びます)、またPCでのDTMにおけるエフェクトプラグインなど、現在では音楽制作者や演奏者など使用者が求めている用途の違いにより様々な形態があります。
エフェクターの種類
一口にエフェクターと言っても、その音響的な効果により多種多様な製品が有り、大別すると以下のように分類できます。
※分類方法については、人によって考えや意見が分かれる場合も有ります。
①ダイナミクス系
ざっくり言うと、音量や音圧など、音の強弱を調節するエフェクターです。
・コンプレッサー
・リミッター
・エキスパンダー
・ノイズゲート
・ノイズサプレッサー
・マキシマイザー
・ディエッサー
・トランジェットプロセッサー
・ダイナミクスプロセッサー
などが有ります。
②空間系
原音に残響音を加えたり、遅延音(例えばやまびこ的な遅延効果)を加えるなど、音の空間的な音響効果を処理/調節するエフェクターです。
・リバーブ
・ディレイ
・エコー
・ルーパー
などが有ります。
③モジュレーション系(揺らし系)
原音の位相をずらしたり、遅れを生じさせる等して音にうねりや揺らぎ、厚みなどを加えるエフェクターです。
・フランジャー
・コーラス
・フェイザー
・トレモロ
・ビブラート
などが有ります。
④フィルター系
フィルターとは、濾過をする装置の事です。エフェクターでは、ある原音の周波数の一定の帯域をカットしたりブーストしたりして音を変化させるエフェクターになります。
・フィルター
・ワウワウ
・ワーミー
・イコライザー
・エキサイター
・エンハンサー
・トーキング・モジュレーター
・ボコーダー
などが有ります。
⑤歪み系
歪み系のエフェクターとは、文字通り原音を歪ませるエフェクターの事です。例えばマイルドで粒のはっきりした真空管アンプをフルドライブさせたような自然な歪みから、アグレッシブでノイズのような荒っぽい轟音サウンドをさせる歪ませ方など、求めている歪みの程度や度合い、歪ませ方などで様々なエフェクターの選択肢があります。
・オーバードライブ
・ファズ
・ディストーション
・オクターバー
・リング・モジュレーター
・ローファイ・プロセッサー
などが有ります。
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以上が大雑把なエフェクターの分類なのですが、時代の流れにより、機材の進化や『エフェクター』に対する考え方から以下のものもエフェクターとしてとらえる向き/考えが有ります。
⑥アンプ系(アンプ・シミュレーター系)
・プリアンプ
・バッファーアンプ
・アンプ・シミュレーター
・スピーカー・シミュレーター/マイク・シミュレーター
など
⑦回路系(スイッチ/コントロール系)
・ラインセレクター
・スイッチャー
・DI(ダイレクトボックス)
・パワーサプライ
など
⑧シンセ系
・ギターシンセサイザー
・ベースシンセサイザー
など
⑨レストレーション系
・特定の定位と周波数のカットや定位の変更
・ハム・ノイズやポップ・ノイズの除去
・デノイザー/デクリッカー/デバザー
など
⑩マルチエフェクター
・マルチエフェクター/ラックマルチ
・マルチエフェクター/ペダルマルチ
・マルチエフェクター/DAW上でのマルチ
など…
最後に
ともあれ俯瞰すると、より良い音を求めて追求している人間の欲望と、それに対して派生した技術者たちの『叡智』には、限りが無いという事でしょう。